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モノを売るということ

●「ほうれん草を売り込みに行く」お店に飛び込み営業をする、その前に車の中でほうれん草の汁を搾り糖度計をチェック。「糖度10.5度」、よっしゃ!!っと、自分のテンションを上げてお店に乗り込む。自分の商品に自信を持たなければ商品は売れないと思うので冬には良くこのような確認の儀式をしていたものだ。お米を売るときも、自分で食べてみて納得がいくことではじめて自信を持った営業が出来る。
●味付け即席麺を発明した安藤百福さん(2007年1月5日96歳で死去)は、毎日1食は、チキンラーメンを食べていたという。自分の商品に自信と思い入れがあったのだと思う。
●しかし、先日すごい人に会った。一回も自分の商品を食べたことのない人が、中国製の漬け物を売っていたのである。ブラックユーモアのセンスのある方で、「これ食べたらからだこわすでえ」、とか冗談で脅しながら赤いキュウリの漬け物、緑色のキュウリの漬け物、白いらっきょの漬け物の3つのサンプルをくれた。ガンガン作ってガンガン売っているようである。中国製なのでJASマークはなし、厚生省の審査は通っているということであった。
●今日、緑色のキュウリをカレーにかけて食べてみた。「うまい!!」そう感じた。「安心・安全」という言葉が出回っているが「うまいこと」と「安心・安全」は全く違う。漬け物の裏の表示には石油から取れる着色料がいっぱい使われていた。表示義務のない業務用食品であれば、ある程度うまければ、安全や安心と関係なしにどんどん売れるのだろう。
●北海道の食肉業者の事件で、今、世の中には、不信感が漂っている。先日、中国では段ボールに薬をかけて黒っぽくして、肉汁をかけて肉の増量剤として使った肉まんが摘発されたとのニュースが報道された。やろうと思えば何でも出来る物だと思った。
●モノを売ると言うことは奥が深い。商売は利益を上げることが重要だから、商品を売ることが第一である。しかし、売ることだけが目的となっては、世の中がおかしくなってしまうような気がする。売ることが目標であって、お客様のためになることを目的にしていかなければならない。またそうあらねば商売は長続きしないと思う。海千山千のなかに私も身を投じて、自分の信念を貫きたいと思う。
  

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2007年07月13日 21:22に投稿されたエントリーのページです。

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