●ジャグロンズが今年はじめて取り組んだ「再生紙マルチ水稲直播栽培」。除草剤を使わなくて済むので無農薬栽培に挑戦してきました。しかし、ここに来て、出てしまいました。イネいもち病。この病気、糸状菌Pyricularia oryzaeの感染により発生する米づくりの中で最も恐ろしい病気の一つです。発生部位により葉いもち、穂いもちなどと呼ばれます。
●いま、慣行の移植栽培の稲は、出穂〜開花期に達しています。これに対して、直播栽培稲は、まだ、出穂(しゅっすい)しておりません。このような状態で葉いもちが発生したのです。病徴は、写真に示すような、いわゆる慢性型(稲熱病の病徴には急性型と慢性型があります)です。
●この病班に洋ナシの形をした胞子が形成されます。この胞子が、出穂後の穂に感染してしまうと、収量が減り良い米が取れません。このため、農薬の使用を決めました。今回は「ブラシンジョーカー」というお薬を処方し、葉面散布しました。ここで病気を抑えておくことで、出穂後の穂いもちの発生を抑える効果があるのです。農薬は出来れば使いたくありませんが、今回のような場合は病気の症状から判断して使用することが妥当と判断しました。私たち人間でも高熱が出たときは医者に行って、お薬をもらいますね。
●これからも生産現場の情報を、包み隠さず公開発信することで、お客様への安心をお届けしたいと考えております。