●今日の夕方、ほうれん草の最後の配達を終えた頃、携帯電話が鳴りました。先日、「油坊主」料理を頂いた、料理工房「緑彩」のオーナーシェフ伊藤良樹さんからです。「先日頂いた、ほうれん草をつかって、ほうれん草の和菓子を作ってみましたのでいかがですか」とのこと。ちょうど近くまで来ていたので、早速お伺いすることにしました。そして、「緑彩」の店内の柔らかな照明のもと、目の前に現れたのがこの和菓子「吉野くず」を使ったくず菓子(名前はまだない)です。
●一番下の緑色の部分は、丁寧に絹ごししたほうれん草をふんだんに使った「吉野くず」。上の白い部分は「淡雪」。
上にちょこんと乗った茶色の部分は小豆です。「茶色は土の色、白は雪、緑は春の息吹を表現しています。ほうれん草の美味しい時期である冬の雪の下で待つ春の緑の大地の力を表現してみました」と伊藤シェフ。はじめて食べた吉野くず、その舌触りと食感は、特筆もの。ほうれん草の風味もしっかりと上品に表現されていました。今日は、偶然にも和菓子の世界のすばらしさを体験する事が出来ました。いつか、この作品が、多くの皆様に楽しんでいただくことを想像しながら、至福の一時を過ごさせていただきました。伊藤シェフ、有り難うございました。