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活断層・・・六郷断層

●既に紹介させていただいでいるスピナチ・ガーデン美郷拠点の直営圃場の一つ第二圃場(高屋敷圃場)。ここは実は活断層の真上にあります。新編日本の活断層(1991)によると,白石・六郷断層群については,・・・確実度 :I、活動度 :B、長さ :26q、走向 :NS、断層変位 :東上がり 6〜20m以上、断層形態 :断層崖・低断層崖(地形的には段丘面又は扇状地面)、年代 :2.3万年、平均変位速度 :0.8m/千年との概要です。
●時は、明治29年(1896年)8月31日17時6分、六郷(現、美郷町)を震源地とするM7.2の大地震が起こりました。これは陸羽地震と呼ばれ、死者205名、負傷者736名、住家等全壊4,738棟の被害をもたらした直下型の大地震です。
●112年前の出来事ですから地域の住民は、このことを知らない人が多いようです。僕は先日この事実を知りびっくりしました。さあ大変だどうしよう。と一瞬思いましたが、地震の巣といわれる日本列島に住んでいる限りどこに逃げても同じではないかとも思いました。絶対地震は起こらないと考えられていた場所でも、実は断層が発見されていないだけだったりする事も多いことが最近の地震報道からも伺えます。
●活断層の存在が確実で、その断層は千年に80センチメートルのスピードで動いている。そして過去に大きな災害を引き起こした事実がある。これは、この地域の財産ではないかと思うのです。活断層の存在は、またここで大きな地震がが起こる可能性があるという緊張感があります。この地を、防災取り組み先進地域として町おこしに活用できるのでなないでしょうか。たとえば、地震対策サミットを開いたり、地震に関する情報を集めた資料館を作ったり、また大きな地震がある可能性が大きい地域であるからこそ、地震があったときの実験施設を作ったりも出来ると思います。耐震構造に自信のある建築会社は、ここにモデルハウスを建ててその有効性をアピールする事も出来るでしょう。マグネチュード7.2のエネルギーって言うのは重力の4倍近い力が加わるらしいので、このエネルギーがどんなに大きいものなのかを知ってもらうためのいいチャンスにもなります。
●先日の岩手・宮城内陸地震は、大変な被害をもたらしましたが、同じ場所ではもうしばらくは大きな地震はないでしょう。「災害は忘れた頃にやってくる」、六郷を震源とする陸羽地震から112年の月日がたっています。既にスピナチ・ガーデン第2圃場のある活断層も平均変位速度 :0.8m/千年ということから計算すると、既に9cm程度動いています。地震は起こそうとして起こせるものでもありませんし、抑えようとしても抑えられるものでもありません。「町をあげて地震の町として情報発信していく」このことが、そこに住む人の防災への関心を高める効果があると思います。そして、そのことが地震の国、日本に住む上での最善の策なのだと思います。過去の事実に目をつぶらずに真っ正面から向かい合うこと。このことが「不利」を「有利」に、「ピンチ」を「チャンス」に変えてくれるのではないかと思います。
●この活断層の上でほうれん草を作っているという事実を知って、僕自身、かなりテンションがあがってきました。大地を動かすエネルギーを感じながらのほうれん草づくり、私たちジャグロンズの活動はこれからも続きます。
 
★↑これが活断層だ!!

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2008年06月23日 22:32に投稿されたエントリーのページです。

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