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「光」を定量的に把握したほうれん草生産技術の確立への挑戦

 
★光は、光合成をする植物にとって不可欠のエネルギー源です。しかし、ほうれん草にとって、強すぎる光りは禁物。ほうれん草づくりには適度な光りの強さがあります。過去のほうれん草の光合成特性に関する報告については、光補償点が1500Lux、光飽和点が2〜2.5万Luxといわれています。実際の夏の日差しは晴天日で12万Lux程度ありますが、雨や曇りの日は1〜2万Luxの時もあります。
★夏のほうれん草栽培には寒冷紗の利用による遮光管理が不可欠ですが、遮光のしっぱなしでは、曇雨天日には、5000Lux程度と光飽和点を遙かに下回る光環境下でほうれん草を生育させることになり、ほうれん草づくりに最適の環境とはいえません。
★自動車の速度を知るのが速度計ならば、野菜生産の水管理での速度計はテンションメーターですが、光管理における速度計は照度計です。この夏のほうれん草生産では、このデジタル照度計が大活躍しました。
★僕のこの一夏の経験では、ほうれん草の光補償点は4〜5万Luxあたりにあるのではないかと感じました。過去の光合成速度の計測方法は、同化箱法という方法によって測定されているはずです。今度機会があったら、野菜茶業研究所にいって、個葉の光合成速度を直接調べてみようと思います。実際の数値が、僕の直感(仮説)とどれくらいずれるものなのか、結果が楽しみです。
 

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2008年08月20日 01:08に投稿されたエントリーのページです。

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