●横浜で開催された果樹蔬菜園芸学研究室主催のパーティーで懐かしい人たちにに会いました。
●2期先輩の中田さん、小松さん、山根さん、1期先輩の鈴木さん、同期の上久保君、中川君、それに1期後輩の岩塚君、その他多くのみなさんにお会いしました。
●研究室の仲間は、その殆どが、業界(農業界)勤務です。生産者、市場、JA、農林水産省、県庁など・・
●同期の上久保君と中川君は共に、長野県と山形県の上級職員で農業分野のエキスパートです。パーティーの後で、喫茶店でいろいろお話をしましたが、やはり、2人とも昔と変わらず専門知識に切れがありました。なかなか頭の切れる2人です。
●今年は、大学卒の学生は過去最高の就職決定率だそうですが。昔を振り返れば、当時の僕たちは、バブルがはじけた後の最初の就職活動を経験したのでした。グループで卒論の実験をこなしていた僕たちメロン班は4人全員が、農林水産省と県庁に就職が決まりました。たしか、当時7つある農学科の研究室の中で、公務員合格者の6割くらいが私の所属していた研究室の学生だったと記憶しています。
●当時私たちの研究室だけ、公務員合格数が多かったのは、当時の高橋文次郎教授と井上弘明先生(現教授)のご指導のたまものであったと思います。
●医学部や獣医学部、薬学部、それに法学部などは、免許取得といった一つの到達点としての目標があります。そんな中、農学部では、一つの目安として、農業区分での公務員受験や、農業改良普及員資格の取得がこれに値するものであるとの考えのもと先生方は私たちを指導してくださったのでした。
●当時、研究室の運営に対して「公務員ばかりが就職先じゃない」との声も聞かれたようですが、「別に行きたくなかったら公務員試験を受かって民間企業に行ったらいいじゃないか。」そのように先生方はおっしゃっていました。僕たちは、そのような考え方に対して「格好いいな〜」と感じていたものでした。
●そして、大学の偏差値では格上の多くの大学の受験生と戦い、勝ち続ける、我が「果樹蔬菜園芸研究室」の仲間を見ながら、皆で達成感を感じたものでした。
●地方上級試験突破の他、国家T種試験採用者は僕の他に3学年後輩の植松君がいましたが、彼も10年間の農林水産省の中枢での勤務を経験した後、家業の京野菜生産事業を継ぐために就農したとのこと。頑張ってほしいものです。
●よく何で公務員を辞めるたの?聞いてくる人がいますが、それもそのはず、労働環境が恵まれている上に給料もいいですからね。ただし、僕が思うに、自分に自信があるからやめるのだと思います。自分を試してみたいのだと思います。逆に、公務員時代の自分の仕事に自信が持てない人は、絶対に公務員を辞めるべきではないと思います。
●そうそう、大事な先輩のことを忘れていました。山田寿樹先輩です。山田先輩は横浜市役所農政課勤務を経て、家業の果樹園を継ぐために退職し静岡県沼津市で就農されています。お父さんは、みかん業界の伝説の人、山田寿太郎さんです。高級温州みかん「青島」から、品種改良した温州みかん、その名も「寿太郎温州」を作った方です。山田先輩曰く、地域のミカン生産を救った「寿太郎温州」ですが、その特徴を最大限に活かすには、独自の栽培方法が必要、しかし、栽培方法が篤農技術であったために、寿太郎温州の栽培面積が減少の傾向にあり、これが、最大の関心事とのこと。「篤農技術をもっと多くの生産者に普及させること」それが、山田さんの夢なのだそうです。
●公務員を辞めた人は、その多くが代わりのない仕事を見つけ、それに取り組んでいることに改めて気づきました。僕の、ジャグロンズの事業も、代わりのない事業といわれるような意義のあるものにしていきたいと考えています。
●後輩の学生のみなさん、公務員受験は、自分の専門分野に関する学力を試す絶好のチャンスです。自分のキャリアアップの一つとして是非挑戦してみてください。
☆↑写真は、高校教師(岐阜)「岩塚哲士君」