★一年中糖度7(Brix%)以上の高糖度トマトを高級ブランドとして出荷している(株)新門農園の代表新門剛さんを訪ねました。
●3月27日は、宮崎県門川町の新門トマト農園を訪問しました。
●新門さんは、新規就農して16年目で、高糖度トマト一筋の方です。十数年前に野菜茶業試験場で研究されていた一段密植栽培を生産現場で普及させた立て役者の新門さん。
●当初、岡野邦夫研究室長を中心とした野菜茶業試験場の研究グループがこの技術の研究に取り組み始めたとき、たまたま学会発表の現場に居あわせたわたしは、「こんな実験のための栽培試験みたいな研究は必要ない」などと他の学会員に批判されたことを思い出します。そのときからすでに、新門さんは生産者としてこの技術に注目して生産現場での活用を検討していたことになります。何という先見の明。
●こんな方がいるとは僕も脱帽です。同時に、僕は「しまった」と感じました。「こんな方がいるのなら私は研究所を辞めるべきではなかった」。日本の農業もまだまだ見捨てたものではありません。
●人は、イメージできることは具現化する事ができます。新門さんは農業16年目の大先輩ですが甘いトマトを作る話は、私たちのほうれん草づくりとも多くの面で共通点がありました。私は実際に農業生産を始めて3年になりますが、新門さんにお会いできたことは大変励みになりました。私たちも夢のもてる農業をイメージして活動を続けていきたいと思います。
●最後に、もう一つ、森農園の森雅也代表にも大変お世話になりました。森さんは新門さんのお弟子さん。新門トマト生産の担い手でもあります。コスト感覚をきちっと持って取り組まれている森さんには将来の可能性を感じました。トマトだけでなく、人づくりもきちっとされている新門さんはやっぱりすごい。これからの農業の理想のあり方だと感じました。
●帰りの宮崎空港の店頭には「新門トマト」が高値で売り出されていました。新門さんはすごい方です。新門さん、森さん今回は忙しいところご対応頂き有り難うございました。