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「イカ釣り」と「ほうれん草づくり」

●京都にいた頃、舞鶴湾でイカつりに夢中になったことを思い出す。エギという和製ルアーでイカをつるのだが、僕が夢中になったのは、コウイカ(カミナリイカともいう)。夢中になったきっかけは、、、ある日、僕はカワハギ釣りをしていた。そこへやってきた釣り名人の松岡さん。「イカをしてみろ。おもしろいぞ。」何度もいわれるうちにちょっと挑戦してみようという気になった。そして僕は名人に弟子入りすることになった。しかし、1年目は、エギにいかが食いついてくるのだが、ことごとく水面下でばらしてしまう。イカは墨をはいて逃げていってしまう。頭でわかっていても、体がうまく対応できていないのが原因。2年目からは、頭と思い通りに対応でき、僕はイカつりにおいて、百戦錬磨の腕前となったのであった。
●どうも今年の、ほうれん草づくり(生産販売事業)は、イカ釣りの1年目ににている。食い付きは良いのだが、水面下で墨をはいて逃げていってしまうようなところがある。販売の面では僕もまだまだ未熟なのであろう。しかし、どうも納得いかないことがある。「今年は沢山使わせていただきますから」「応援してます」などとうまいことをいって、ほうれん草をが出荷できる時期になると音沙汰なくなる業者の方がいるように思う。いつも同じパターンでやられているような感じがする。釣りでいうと餌取りのふぐのようなモノかもしれないが、僕も、2度3度やられているとだいたいわかってくる。そういう方には、来年はほうれん草は出荷しないようにしたいと思う。お取り引き先様は大切であるが、商売に上下はないと思う。いい加減なことを言って、フグのような餌とり行為で、生産者を期待させるような方も世の中にいるのかもしれない。これからの日本の食料生産に関わる生産者は、そういう輩に対しては、毅然とした態度で接していく必要があると思う。生産者と青果業者または買い付け人は、お互いに利益があるから取引が成立する。世の中、いろんな人がいるが、納得できるお取り引き先様と出会えるまで僕は焦らず地道にほうれん草を売り込んでいきたいと考えている。もう一つ、生産物を人に売ってもらおうなんて考えるのがそもそもの間違いかもしれないが、もし生産者が販売をつけていったならば、青果業者の立場はますます小さくなってしまうと思う。「餅屋は餅屋」青果業者も頑張ってほしいところである。
●「金と女は追ったら逃げる」。これが、ここ数年の人生経験でわかったこと。目先のことにとらわれずに粛々と本業に励んで、自分の夢の実現に向けて駒を進めてゆきたい。

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2010年12月29日 23:25に投稿されたエントリーのページです。

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