●最近、農業技術について思うことがある。生産者が新しい技術を導入する際に、はじめにコストありきで考える傾向についてである。「やすく作らなければ売れない。」そんな呪縛に囚われているのか?何でもコスト、コスト。新しい技術は、従来にまして優れた部分があるから新しい技術である。
●研究所が開発した技術は確かにコスト感覚に乏しいかもしれない。しかし、生産者が据え膳に甘えてはいけないと思う。新しい技術の導入効果が、消費者いや生活者の皆さんにどのような利益をもたらすのかをきちんと伝える努力をしなければならない。生産コストは、その技術が普及することで自ずから低くなる。●生産者のなかでも、フロンティアファーマーの位置づけにある者は心得なければいけない。新しい技術を導入する際はコストを越えるだけの創意工夫が必要なことを。