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ほうれん草の育苗技術〜苗作り成功のための3つのお約束〜

★ジャグロンズ農業技術情報2014−01★
◆ほうれん草の育苗技術〜苗作り成功のための3つのお約束〜◆
●昨日(2014年10月26日)、千葉県にある(有)オオアミグリーンハウスの大網社長からほうれん草の育苗についての問い合わせがあった。
●本業のネギの育苗と同じようなコツで播種すると、ほうれん草ではどうしても発芽率が3割程度にとどまってしまうとのこと。何が悪いのかということだった。
●詳しく、聞いた結果、灌水方法に誤りがあることが判明。適切な管理方法を紹介した。ほうれん草の育苗では、他の野菜と同様に、播種後の育苗トレイに冠水することで発芽率が大きく低下する(特に、プライマックス処理をした種子では顕著)。つまり、種に直接水をかけてはならないのだ。ここを改善することで発芽率を80%以上確保できる。セル成型育苗では2粒播種にすることでで、ほぼすべてのセルの苗立ちが可能になる計算だ。
●ここで全国の、ジャグロンズブログファンの皆さん、特に前衛的生産者の皆さんのために、秘密の技術(!?)を大公開する。
◆3つのお約束は以下の通り。
@セル苗やポット苗専用培地の中でも、培地の肥料成分は1LあたりのN含有量が200mg以下のものを使用すること。
A種に直接水をかけてはいけない。播種前の培地に本の僅かの湿り気を与えるだけで良い(200穴トレイの場合1トレイあたり水200ml(=200g)程度)。
B播種後の温度管理は、15〜20℃(17℃程度」)で3日程度管理する。以上の、3つをクリアすれば理想の発芽が得られるので、芽出し処理終了後は、トレイごと底面給水することで、たっぷりの水を与えてから育苗ハウスに移動すれば、その後まもなく一斉に出芽するのでぜひ試していただきたい。
●本技術の科学的根拠は、2006年に発表した学術論文にあるので、技術を追求したい方はぜひご一読をおすすめする。近くの図書館にない場合は、国会図書館に問い合わせれば入手可能である。
◆セル成型苗育苗における播種後のミスト灌水処理がホウレンソウの出芽に及ぼす影響.
高田健一郎・藤原隆広・熊倉裕史・吉田祐子.
農作業研究.41:21-30.2006.

★2014年10月27日、ジャグロンズ代表アグロノミスト藤原隆広★

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2014年10月27日 01:53に投稿されたエントリーのページです。

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