●2014年10月18日、広島県からの帰り道、昨年電動型移植機を購入いただいた岡山県岡山市の株式会社サンナンに立ち寄り、農業部門担当の深田さんと赤田さんにお会いした。お二人は農業初心者ながら有機農業スタイルに徹しているとのこと。昼食をごちそうになりながらお二人とお話して感じたことは、土作りに関してかなり深く勉強されていて、多くの経験も積まれていることである。一方で、私の方からは冬の光の活用方法についての技術的考え方を紹介させていただいた。ちょっと違った角度からのお話を大変喜んで聞いていただいたうえ、帰りには、微生物資材も分けていただき有意義な時間を過ごすことができた。
●農業生産を考えた時、光、温度、二酸化炭素、水、肥料等、多くの環境を制御することで理想の農作物を作ることができる。現在のジャグロンズのほうれん草づくりでは、豊富な光環境下で温度を制御することで量と質を制御しているように、三重県津市の光環境をフルに活用した生産技術である。深田さんと赤田さんの農業技術は微生物を活用した土作りに特徴がある。
●初めて農業に取り組む時は、多くの失敗がつきものであるが、ひとつだけ言えることがある。好きでやっている農業は、失敗してもそれを糧にできる。農業の技術を、学校の成績に例えると、5教科中、体育だけ100点で、あとの教科は、30点や、数学だけ100点であとの教科は40点のような人がいたとする。これは非常に面白いケーズであり、全教科オール75点の人より将来的な可能性を秘めていると考えるのは私だけであろうか?
●深田さんと赤田さんからは、いろいろな苦労話も聞かせていただいたが、お二人は心底農業が好きで楽しんでおられることがわかった。何か私自身との共通するものを感じた。まだ始めたばかりの農業なのでいろんな面で30点の部分もあると感じた。とはいえ、土作りでは100点に迫る勢いで進歩を続けていると。30点を60点に引き上げるのは簡単なことである。お二人の取り組む農業が今後発展するものと信じている。私も陰ながら応援させていただきたい。