◆2019年1月、「益荒男ほうれん草」に、新作が誕生した。産地は三重県津市安濃町にあるファーム*ジャグロンズ「安濃津農園」。

◆その名は、「割物三尺菊」(わりものさんしゃくぎく)。1株当たりの重量が200gを超える、直径30㎝~40㎝の大きな円を描くロゼット型のほうれん草で、ファイブスターの変り種である。

◆ジャグロンズのほうれん草の生産現場では、常に新しいことにチャレンジし、技術を深化させ、毎年の同じことに新しいことを一つずつ積み重ねている。

◆今年は、「温暖化」と「降雨量の増加」を意識した生産技術体系を導入した。その結果、1月に偶然私の目の前に現れたのがこの「ニュータイプ益荒男ほうれん草」。3日前にインスピレーションが湧き、故郷秋田の「大曲の花火」に思いを馳せて命名した。

◆「益荒男ほうれん草」シリーズの5☆(ファイブスター)に属する「割物三尺菊」。もちろん現在の糖度は15度前後、甘さと味わいと色の濃さ、三拍子揃ったプロ向けの「益荒男ほうれん草」である。

◆「益荒男ほうれん草」の中で最大級の大きさのためボードン袋(透明な袋)に入れた通常のリテール品での出荷は叶わないが、早速プロの調理現場に受け入れられて高い評価を頂いている。

◆1月28日には、津市安濃町内の学校給食で初めてこの「割物三尺菊」が活用されることになっている。

◆現在唯一つの不安は、「益荒男ほうれん草」を象徴する野鳥「ヒヨドリ」の洗礼を受けることである。(ロゼット型の益荒男ほうれん草は、ヒヨドリの洗礼を受けると出荷不能になるのだ。)