これからの農業技術にはどういった要素が必要なのか?

これからの農業には、次の4つの要素が必要です。

  1. 農作業に従事する人が、安全に快適にそして楽しく作業できる環境。
  2. 収量・品質にばらつきがない斉一な生育を促す生産技術。
  3. 安心・安全の担保となる生産履歴などの生産情報。
  4. そして、自然に負荷をかけない環境との調和の意識。

世界で唯一の生産技術

handジャグロンズのモノ作りに対するスタンスは、常に独創的かつ先導的であること。伝統的技術も尊重しつつ常に新しい理論を取り入れ、実践することで、夢を現実に変えていきます。

ほうれん草(セル苗移植栽培を活用した水田活用生産技術体系)

photo1Jagrons代表アグロノミスト藤原隆広らが近畿中国四国農業研究センター時代に取り組んできた研究成果をベースに、三重県津市で技術の骨格を完成させました。 本技術は、2008年度根研究会学術特別賞(The JSRR Special Prize for Applied Root Research)を受賞しました。

技術のベースとなった作物の生理生態的基礎的知見は、
1)地上部の生育が前半逃げ切り型の生育を示すこと
2)地下部の生育が浅根型の発達を示すこと。
私たちは、この2つの自然科学的生命現象を農学的視点から活用することで、おいしくて安全なほうれん草を、冬場の水田を活用して安定生産することに成功しました。

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技術の基本ユニット
  • 安定した発芽促進技術
  • 短期間で移植可能な育苗技術
  • 定植後の活着促進技術
  • 移植栽培の生育特性を活かした水管理技術
  • 民間企業と共同開発した施設栽培用電動型多条移植機「おしどりさん」等の利用
この技術の魅力は?
  • 無農薬栽培または減農薬栽培のほうれん草をお届けできる。
  • 市場流通品とは違う味わいのあるほうれん草をお届けできる。
  • おいしくて栄養価の高いほうれん草をお届けできる。
作るお客様へのメリット
  • 生育揃いが高く、在圃期間の短縮が可能である。
  • 夏場の安定生産が可能である。
  • 水田転換畑を利用した露地生産が可能である。
  • 無農薬・減農薬栽培がし易くなる。
ジャグロンズほうれん草と市販ほうれん草の内容成分の違い

2007年12月に三重県内のスーパーで購入したほうれん草とジャグロンズ(Jagrons)農法で作ったほうれん草を比較してみました。(参考事例です)
ほうれん草の「おいしさ」の指標として葉柄基部の糖度(Brix%)、「美容と健康」の指標としてビタミンC(還元型アスコルビン酸)含量、「安心・安全」の指標として硝酸イオン濃度を調べた結果、ジャグロンズのほうれん草は、おいしさや美容と健康面からも優れた品質であることが分かりました。さらに、特筆すべき結果は、摂りすぎは人体に良くないとされている硝酸イオン濃度がきわめて低いということ。世界で最も厳しい基準であるEUの基準(3000ppm)の1/10以下の数字を記録しました。

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コメ(再生紙マルチ水稲直播栽培技術の普及事業)

近畿中国四国農業研究センターで開発されたこの技術、上野秀人博士が考案、未来精工株式会社によるマルチ製造装置の開発、その後、亀井雅浩博士らの手で、改良に改良を重ね、12年間の栽培技術事例が蓄積されました。

この技術、満を持してジャグロンズが引き受けることになりました。主な事業は、再生紙マルチ直播シートの製造・販売ですが、農業技術のMOTに取り組むに当たって、ハードだけでなくソフト面での対応の大切さを認識するとともに、生産物の販売ルートの確保が、技術普及の要になることを痛感しました。このことは、研究所では出来ないことです。私たちジャグロンズの使命は重大であることを再認識しました。

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技術の基本ユニット
  • 再生紙直播シートの使用
  • マルチを敷く前の水田の水平をとること(これが一番重要です)
  • 敷設後の水管理技術
  • 施設直後の鳥獣害等への対策(カラスの被害は甚大です)
食べるお客様へのメリット
  • 除草剤の使用が不要になるため、無農薬栽培または減農薬栽培のお米をお届けできます。
  • これから、調べていきたいと考えておりますが、市場流通品とは違う味わいのあるお米をお届けできるのではないかと考えております。
作るお客様へのメリット
  • 育苗の労力から解放される。
  • 田植え時の作業負担の軽減。
  • ○除草剤の使用が不要になる。(このため無農薬・減農薬栽培に取り組み易くなる。)
  • ○移植栽培との組み合わせにより田植え作業や収穫作業の労働の集中を回避できる(分散できる)。

現時点で確実に言えることは、この技術は安さ追求の米づくりには向かない技術であるということ。食べていただくお客様のご理解とご協力があって成り立つ米づくり技術です。

現在、ほうれん草畑の裏作として、ほうれん草生産で余った地力のみでお米(コシヒカリ)を無農薬栽培で生産、スピナチ・ガーデン・ライスとして好評発売中です。

動画はこちらをご覧ください
近畿中国四国農業研究センターで作成されたプロモーションビデオです。

キャベツ(セル成型苗育苗システムを活用した斉一化栽培技術)

本技術は、2004年度園芸学会賞【奨励賞】を受賞しました。

※現在、キャベツの生産販売事業には着手しておりません。技術コンサルティング事業のみ対応させていただいております。img4_01img4_02img4_03img4_04img4_05