■2019年初夏のある日、秋田の「兎農園」事業で大変お世話になっている、お隣の坂本さんのお母さんが亡くなった。数日前まで元気に歩いていたのに急病で逝かれたのだ。人の命ははかない。
■故郷のしきたりに従って、「お隣」づきあいの立場から葬儀に参加させて頂いた。お寺は、私の実家と同じお寺で、美郷町内にある長明時という浄土真宗大谷派のお寺だ。
■葬儀の際の住職の法話の中で、「浄土真宗では亡くなると例外なく極楽浄土にいけることになっている」とのこと。これぞ大乗仏教の真髄、すべての人を救うための仏教の思想だ。日本の仏教はどんな宗派であっても大乗仏教に属するといわれている。海外には、小乗仏教というものがあるという、人のことはさておいて自分のことを第一に考えて修行に取り組み悟りを開く思想のことらしい。
■ところで。先月、私たちの取り組む「渡り鳥農業」と同じスタイルを実践して大成功しておられる農業法人の創業者の方とお会いしてお話を聞く機会に恵まれた。私の農業に対する考えと共通するところが多く、いろいろ教わりたいと以前から思っていた。
■日々壁にぶち当たりながら行き詰まりを感じたり、現状を客観視しながら試行錯誤の人生を送る私にとって、先を進んでいる方のアドバイスを請うということは非常に大切なことだ。
■そして分かったことが2つある。1つは、流通販売に対する思いへの強さが足りないということ。そしてもう1つは、これまでの過去十年間にわたる私の取り組みがいかに小乗的であったかということだ。
■小乗的であったとは、自分の理想が高いために、人に多くのことを求め、救うことよりも切り捨てる方向に舵を切ってしまっていた。人は万能でない。しかし、多くの可能性を秘めている。
■これまでの私のやってきたことは小乗的であるがために、多くの仲間がともに進む仕組みにはなっていなかった。
■決めた、これからは、方針を改める。大乗スタイルに変える。ジャグロンズを50人くらいは乗っかる船にしたい。そのことを前提にこれからの行動の舵を切ることにする。
■本日ここに、ジャグロンズの「大乗スタイル」への変革宣言をする。
■具体的には、「ビジネスの観点」と「未来の日本の農業発展」を強く意識した、「大乗的人材受け入れシステムの構築」に着手する。