• ◆2007年に誕生した「益荒男ほうれん草」の第一号が「ゴールデンタイプ」。
  • ◆古いタイプのF1種子「トライ」を使用して、ジャグロンズ農法で作った益荒男ほうれん草です。
  • ◆この品種は、病気にかかりやすく、収量重視の一般的な栽培方法では全く食味が良くありません。
  • ◆私たちは試行錯誤の末、三重県津市において11月に植えつけて1月~2月に収穫する作型がもっともこの品種の潜在能力を引き出す栽培方法であることを突き止めました。
  • ◆葉色は淡緑色で肉質は柔らかく、赤紫色に発色した株元が美しいほうれん草。収穫適期の糖度は10度~15度に達します。
  • ◆元来サラダ用のほうれん草ではありませんが、プロの料理人の方からは、ほうれん草サラダの素材として用いられることの多い益荒男ほうれん草です。

 

●久々のジャグロンズレコード出ました。比較優位の原則を収穫作業の人員配置に活用した好事例です。

☆Date:2019.02.09 (ジャグロンズレコード「収穫作業(ハーベスタ)」)

☆デバイス:いすゞエルフ1.5t(4WD)、収穫コンテナ6kg入り(封体重3kg)、ダイソー製収穫はさみ。

☆作業員数:男女各2名合計4名

☆方法:ハーベスタ2名(時速100kgプレーヤー)、かご入れ作業員2名(時速50kgプレーヤー)

☆場所&環境:ファーム*ジャグロンズ安濃津農園太田圃場(No2)、ほうれん草の種類→ファイブスター(ロゼット型)

☆結果:時間→収穫&車両積み込み作業込み時間(60分)

収穫量→60コンテナ=時速360kg

※これまでの、作業では、収穫量時速300kgの人員配置。比較優位の原則を収穫作業に活用することで1人あたりの生産性を従来よりも15kg、4名で60kgUpすることに成功しました。

☆考察:

①これまでめいめいに収穫していたシングルタスク方式では、100kgプレーヤー×2名、50kgプレーヤー×2名合計4名で1時間当たりの作業量が300kg(一人当たりの平均収穫作業量75kg)であると推察される。

②今回は、100kgプレーヤーをカットマンとして専従させ、50kgプレーヤーをギャザーマンとして機能させる2名1組で作業した。このことにより、50kgプレーヤーの律速要因であるカット作業が開放され、100kgプレーヤーがギャザー作業から開放されることで1時間当たりのカット作業が80kgアップしたと考えられる。

③これは比較優位の原則を人材の最適配置に活用した結果を示すものである。ただし、今後の実際の収穫現場では100kgプレーヤーの確保が必須となる。

 

 

◆「益荒男ほうれん草」ファンの皆様へ

◆今回は現在出荷している「益荒男ほうれん草」を草姿と葉色で分類整理してみました。

※↓本稿の画像は「ゴールデン」タイプです。

☆現在出荷の中心は、「ファイブスター」ついで、「ゴールデン」。この2タイプは性質的に対極にあるほうれん草です。

☆「ゴールデン」は、立性(ストレートタイプ)で、葉が柔らかく、葉色が山吹色(黄金色)、そして茎の根元が鮮やかな赤紫色をしているのが特徴です。

☆一方、「5☆ファイブスター」は、匍匐(ほふく)性(ロゼットタイプ)で、葉が肉厚でしっかりしており、葉色は濃緑色(完熟期を迎えたものは、カッパーブラウンの斑紋が現れます)、葉柄は短く茎の根元は赤くなりません。

☆どちらのタイプも、甘さは15度以上に達することも珍しくありません。

☆さて、皆さんのお手元に届くのはどんなほうれん草でしょうか?

 

 

■2006年の12月頃だったと思う。初めて飛び込みでほうれん草を売り込みにいったお店が、レストラン ラ・パルム・ドールだった。

■当時、「自分のオリジナルの技術でほうれん草を作る」ことに熱心であったが、出来上がったものが、いわゆる市場流通品と異なる性質があることが分かった。

■コモディティー商品(生活必需品)であるほうれん草は、「味」より「見た目」と「価格」が優先される。その結果、市場出荷では私のほうれん草は全く評価されず、それではと持ち込んだ近くのスーパーのバイヤーには、味なんかどうでもいいが、束ね方をもっと工夫してほしいといわれる始末。生粋の商売人ではない私は、この現状に憤りを感じ、次なる活路を目指しての第一歩を踏み出したのが津市内のレストラン等へのルート営業だった。

■その第一歩がレストラン ラ・パルム・ドールへの営業。突然のアポなし訪問に笑顔で快く対応してくださったのが、現在は総支配人として活躍中の切原真太郎さんだった。

■翌日には、副料理長の阪本勝治さん(現在は伊賀にあるビストロサンクhttp://s723.info/のオーナーシェフとして独立されている)からお電話いただき、畑まで足を運んで私のほうれん草を吟味していただいた。

■レストラン ラ・パルム・ドールのオーナーシェフの後藤雅司さんは、「料理の鉄人」に出演され、「塩の魔術師」として知られている。後藤さんには、その後、新聞の取材対応や、料理業界の方の紹介など、多岐にわたり大変お世話になった。

■しかし、ここ数年は、私の農業経営の試行錯誤の中で、直接プロの料理現場に足を運ぶことが少なくなり、疎遠になってしまっていた。

■その結果、私の仕事に何か物足りなさを感じることに気づき、昨年の12月、再び後藤シェフの元を訪ねたのだ。

■数年間のうちで、後藤シェフの環境も私のほうれん草も大きく変わっていた。今年の、1月には、私の農園で農薬を使わずに作ったサトイモ「サカエ1950」と、新作ほうれん草、ファイブスター「割り物三尺菊」をメニューに取り入れていただいた。

■先日、現在のスーシェフ木村力さんに、2月は、メニューが変わるので、1月とは違ったほうれん草を提供してほしいとの要望を受けた。色が濃くて甘さ控えめのストレートタイプをご希望されている。もちろん私のほうれん草は甘いものだけではない。ご要望があればどんなほうれん草だって提供させていただく準備はできている。

■「ほうれん草」+「情報」=「益荒男ほうれん草」が私の「益荒男ほうれん草」の定義なのだから。

●12月から3月は「益荒男ほうれん草」の出荷最盛期。

●只今、旬の「益荒男ほうれん草」は、「ゴールデン」タイプ、「アフロ」タイプ、そして「ファイブスター」タイプ。

●ジャグロンズのほうれん草、相変わらず見た目はスマートでありませんが、味に妥協はありません。

●ジャグロンズの隠れキャラ的ほうれん草の「高虎ほうれん草」も、全国神出鬼没で流通中。見つけたら即購入をお勧めします。

●直売会開始も、忙しすぎて叶いません。農場直接購入希望の方は、予約販売とさせていただきますので、ご連絡ください。

●問い合わせ先は、こちらまで→jagrons★gmail.com(★を@に換えて、ご連絡ください。)電話番号をお知らせいただければ、こちらから折り返し連絡させていただきます。

 

 

◆ファーム*ジャグロンズ「安濃津農園」に最も近いレストランが、安濃町曽根にある「ランセン」だ。http://www.jagrons.com/archives/2007/04/post_33.html

◆先月、数年ぶりにお店の、マスターを訪ねたところ。ほうれん草を大変気に入っていただき旬のメニューが誕生した。

◆嬉しくなってお店の写真を取らせていただいた。現在「益荒男ほうれん草」を使ったメニューが2種類あります。ぜひとも食べに行ってみてください。