◆今週で、ファーム*ジャグロンズ安濃津農園のほうれん草生産を終了します。今年は、ほぼ予定通りの実績を上げることが出来たことを関係者各位および取引先様にお礼申し上げます。

◆いよいよ「渡り」の時がやってまいりました。「渡り鳥農業」「ワンゲルファーミング」露地野菜生産の、農業経営スタイルで、最も環境の適した場所に移動して農業に取り組む農業を実践して、12年になります。

◆創業時の三重県と秋田県をリレーして1年中ほうれん草を作る試みは、秋田の夏が思ったより暑かったことから3年で挫折、その後、東北秋田での作物をエダマメ生産に切り替えてから、一気に面積を拡大して今年は13haと、未知の領域に挑戦します。出荷期間1ヶ月での勝負は、決して易しいものではありませんが、今年こそは、過去2年間の失敗経験を活かして、経営を上昇気流に乗せて行きたいと考えております。

★さて、今季の、ほうれん草生産で、最も印象深かったことがあります。少し紹介させてください。戌年の私は、「無駄吠え」の癖があり、このエネルギーを前向きに変えようと2年前に「サニーサイドゴスペルクラブ三重(以下、サニーGC三重と表記する)」という、ゴスペルサークルに入会させていただきました。しかし、私の仕事はあまり他に例のないようなところがあるため季節的にいなくなったりと、地元のメンバーの皆さんにはちょっと怪しい存在だったと思います。

★3月中旬に、私の農業経営者としての未熟さから、取引先様との需給バランスの調整上、ほうれん草を、余らせてしまいました。私は、スタッフのみんなで一生懸命作ったほうれん草を何とかしたいと必死に考えました。そこで、藁をも掴む思いでサニーGC三重のリーダーの小西さんにチャリティーの提案をさせて頂いたところ快く引き受けていただきました。

★本来、ゴスペルは、キリスト教の宗教的要素が強い歌です。サニーGC三重は、「愛」の宗教である、キリスト教の「愛」のエッセンスを、カンボジアの学校に行けない子供たちへの、チャリティーという形で実践し、宗教とは一定の距離を置くことで、より多くの皆さん(仏教徒、イスラム教徒その他、もろもろの信仰を持つ人もOK)と、ゴスペルの素晴らしさを共有するところに、最大の特徴があります。

★話はチャリティーの話へ戻ります。カンボジアには小学校にいけない子供たちがたくさんいるそうです。14400円あれば、子供一人が1年間学校に行けるとのこと。これを聞いて、私は、チャリティーの意義に目覚めました。もったいないほうれん草を、ゴスペル仲間の皆さんに特別価格で提供し、よろこんで頂き、売り上げをカンボジアの子供たちに寄付する。ほうれん草の量から言って5人は行けるはず。

★72000円の目標は、簡単ではありませんでした。「津市」から始まり、「四日市市」、「伊勢市」そして、「伊賀市」三重県のほぼ全域でチャリティーをさせていただき、それでも足らなくて、お隣の愛知県「名古屋市」まで、遠征させていただきました。その結果、皆さんのおかげで4.5人の子供たちを学校に行かせるだけの寄付金が集まりました。私も燃え尽きる寸前までいき満足していました。

★ここで奇跡が起こりました。この活動に共鳴してくれた、「伊賀」のメンバーの「うえさん」から、「目標までもう少しなので、もう一回伊賀でチャリティーやらないか?余ったら俺が全部購入するから」との申し出を頂いたのです。なんとも男気あふれる提案です。

★最後の伊賀の皆さんのご協力と「うえさん」の「おとな買い(箱買い)」の甲斐もあって、結果、72450円と目標達成することが出来ました。↓

https://ameblo.jp/sunnyside-konitan/entry-12451187373.html

★以上の経験を踏まえて、今回のイベントで私には2つの収穫がありました。一つは、多くのメンバーさんにジャグロンズの「タッカー」を知ってもらい、これまで以上に身近に接してもらえるようになったことです。所属クワイアの「伊勢」だけでなく、津、四日市、伊賀(「うえさん」には伊賀のメンバーになれとまで言われてます)まで、これまで以上に「I Love MIE」になりました。そうしてもう一つ、それは、仕事上の収穫です。まだまだ、多くの方に私のほうれん草を知っていただく余地があることを再認識できたのです。また、来年に向けて、どうしたら。「美味しさ」と「情報」を多くの皆さんに伝えることが出来るかを一生懸命考えて行きたいと思います。

★最後に、小西リーダーはじめ、サニーサイド関係各位の皆様、そして、今回のチャリティーに関心を持って見守ってくださった多くの方に心より感謝いたします。ありがとうございました。