• ◆2007年に誕生した「益荒男ほうれん草」の第一号が「ゴールデンタイプ」。
  • ◆古いタイプのF1種子「トライ」を使用して、ジャグロンズ農法で作った益荒男ほうれん草です。
  • ◆この品種は、病気にかかりやすく、収量重視の一般的な栽培方法では全く食味が良くありません。
  • ◆私たちは試行錯誤の末、三重県津市において11月に植えつけて1月~2月に収穫する作型がもっともこの品種の潜在能力を引き出す栽培方法であることを突き止めました。
  • ◆葉色は淡緑色で肉質は柔らかく、赤紫色に発色した株元が美しいほうれん草。収穫適期の糖度は10度~15度に達します。
  • ◆元来サラダ用のほうれん草ではありませんが、プロの料理人の方からは、ほうれん草サラダの素材として用いられることの多い益荒男ほうれん草です。

◆「益荒男ほうれん草」ファンの皆様へ

◆今回は現在出荷している「益荒男ほうれん草」を草姿と葉色で分類整理してみました。

※↓本稿の画像は「ゴールデン」タイプです。

☆現在出荷の中心は、「ファイブスター」ついで、「ゴールデン」。この2タイプは性質的に対極にあるほうれん草です。

☆「ゴールデン」は、立性(ストレートタイプ)で、葉が柔らかく、葉色が山吹色(黄金色)、そして茎の根元が鮮やかな赤紫色をしているのが特徴です。

☆一方、「5☆ファイブスター」は、匍匐(ほふく)性(ロゼットタイプ)で、葉が肉厚でしっかりしており、葉色は濃緑色(完熟期を迎えたものは、カッパーブラウンの斑紋が現れます)、葉柄は短く茎の根元は赤くなりません。

☆どちらのタイプも、甘さは15度以上に達することも珍しくありません。

☆さて、皆さんのお手元に届くのはどんなほうれん草でしょうか?

 

 

■2006年の12月頃だったと思う。初めて飛び込みでほうれん草を売り込みにいったお店が、レストラン ラ・パルム・ドールだった。

■当時、「自分のオリジナルの技術でほうれん草を作る」ことに熱心であったが、出来上がったものが、いわゆる市場流通品と異なる性質があることが分かった。

■コモディティー商品(生活必需品)であるほうれん草は、「味」より「見た目」と「価格」が優先される。その結果、市場出荷では私のほうれん草は全く評価されず、それではと持ち込んだ近くのスーパーのバイヤーには、味なんかどうでもいいが、束ね方をもっと工夫してほしいといわれる始末。生粋の商売人ではない私は、この現状に憤りを感じ、次なる活路を目指しての第一歩を踏み出したのが津市内のレストラン等へのルート営業だった。

■その第一歩がレストラン ラ・パルム・ドールへの営業。突然のアポなし訪問に笑顔で快く対応してくださったのが、現在は総支配人として活躍中の切原真太郎さんだった。

■翌日には、副料理長の阪本勝治さん(現在は伊賀にあるビストロサンクhttp://s723.info/のオーナーシェフとして独立されている)からお電話いただき、畑まで足を運んで私のほうれん草を吟味していただいた。

■レストラン ラ・パルム・ドールのオーナーシェフの後藤雅司さんは、「料理の鉄人」に出演され、「塩の魔術師」として知られている。後藤さんには、その後、新聞の取材対応や、料理業界の方の紹介など、多岐にわたり大変お世話になった。

■しかし、ここ数年は、私の農業経営の試行錯誤の中で、直接プロの料理現場に足を運ぶことが少なくなり、疎遠になってしまっていた。

■その結果、私の仕事に何か物足りなさを感じることに気づき、昨年の12月、再び後藤シェフの元を訪ねたのだ。

■数年間のうちで、後藤シェフの環境も私のほうれん草も大きく変わっていた。今年の、1月には、私の農園で農薬を使わずに作ったサトイモ「サカエ1950」と、新作ほうれん草、ファイブスター「割り物三尺菊」をメニューに取り入れていただいた。

■先日、現在のスーシェフ木村力さんに、2月は、メニューが変わるので、1月とは違ったほうれん草を提供してほしいとの要望を受けた。色が濃くて甘さ控えめのストレートタイプをご希望されている。もちろん私のほうれん草は甘いものだけではない。ご要望があればどんなほうれん草だって提供させていただく準備はできている。

■「ほうれん草」+「情報」=「益荒男ほうれん草」が私の「益荒男ほうれん草」の定義なのだから。

●12月から3月は「益荒男ほうれん草」の出荷最盛期。

●只今、旬の「益荒男ほうれん草」は、「ゴールデン」タイプ、「アフロ」タイプ、そして「ファイブスター」タイプ。

●ジャグロンズのほうれん草、相変わらず見た目はスマートでありませんが、味に妥協はありません。

●ジャグロンズの隠れキャラ的ほうれん草の「高虎ほうれん草」も、全国神出鬼没で流通中。見つけたら即購入をお勧めします。

●直売会開始も、忙しすぎて叶いません。農場直接購入希望の方は、予約販売とさせていただきますので、ご連絡ください。

●問い合わせ先は、こちらまで→jagrons★gmail.com(★を@に換えて、ご連絡ください。)電話番号をお知らせいただければ、こちらから折り返し連絡させていただきます。

 

 

◆ファーム*ジャグロンズ「安濃津農園」に最も近いレストランが、安濃町曽根にある「ランセン」だ。http://www.jagrons.com/archives/2007/04/post_33.html

◆先月、数年ぶりにお店の、マスターを訪ねたところ。ほうれん草を大変気に入っていただき旬のメニューが誕生した。

◆嬉しくなってお店の写真を取らせていただいた。現在「益荒男ほうれん草」を使ったメニューが2種類あります。ぜひとも食べに行ってみてください。

◆2019年1月、「益荒男ほうれん草」に、新作が誕生した。産地は三重県津市安濃町にあるファーム*ジャグロンズ「安濃津農園」。

◆その名は、「割物三尺菊」(わりものさんしゃくぎく)。1株当たりの重量が200gを超える、直径30㎝~40㎝の大きな円を描くロゼット型のほうれん草で、ファイブスターの変り種である。

◆ジャグロンズのほうれん草の生産現場では、常に新しいことにチャレンジし、技術を深化させ、毎年の同じことに新しいことを一つずつ積み重ねている。

◆今年は、「温暖化」と「降雨量の増加」を意識した生産技術体系を導入した。その結果、1月に偶然私の目の前に現れたのがこの「ニュータイプ益荒男ほうれん草」。3日前にインスピレーションが湧き、故郷秋田の「大曲の花火」に思いを馳せて命名した。

◆「益荒男ほうれん草」シリーズの5☆(ファイブスター)に属する「割物三尺菊」。もちろん現在の糖度は15度前後、甘さと味わいと色の濃さ、三拍子揃ったプロ向けの「益荒男ほうれん草」である。

◆「益荒男ほうれん草」の中で最大級の大きさのためボードン袋(透明な袋)に入れた通常のリテール品での出荷は叶わないが、早速プロの調理現場に受け入れられて高い評価を頂いている。

◆1月28日には、津市安濃町内の学校給食で初めてこの「割物三尺菊」が活用されることになっている。

◆現在唯一つの不安は、「益荒男ほうれん草」を象徴する野鳥「ヒヨドリ」の洗礼を受けることである。(ロゼット型の益荒男ほうれん草は、ヒヨドリの洗礼を受けると出荷不能になるのだ。)

◆朝5時に起床、5時半の電車で津から名古屋まで移動。朝飯は名古屋駅のきしめん。

◆新幹線「のぞみ」で東京まで。東京からは都営地下鉄丸の内線で新宿三丁目駅で下車。そこはもう伊勢丹新宿店の入り口だ。10時30分到着。無事お売り場の朝礼に間に合った。

◆地下1階の青果売り場は、ジャグロンズのほうれん草が「益荒男ほうれん草」という名前で初めて販売された記念すべき「お売り場」だ。あれから10年、今回は、小林店長の計らいで朝礼でスタッフの皆さんに私から一言ほうれん草の紹介をさせていただく機会を頂いたのだ。

◆今回の「益荒男ほうれん草」は「ゴールデン」タイプ。実は既に、名前を隠した状態で、伊勢のサークルの仲間に食べてもらう密かなモニタリングを実施。30サンプルのうち1件熱狂的な支持の感想を得ることができた。定性マーケティングとしては、上々の反応だ。

◆以前バイヤーさんから教えていただいたことがある。「益荒男ほうれん草」のような、コモディティー商品(生活必需品)としてのほうれん草のカテゴリーから逸脱した商品を購入してくれる人の割合は、伊勢丹新宿店のようなプレミア志向のお売り場では80人に1人(村山バイヤー)、マックスバリューでは、2000人に1人(白塚バイヤー)と言われている。予備マーケティング調査では30人に1人だからかなりいけるはず。

◆今回は、「益荒男ほうれん草」ゴールデンタイプを12kgを準備した。「益荒男ほうれん草」は伊勢丹新宿店唯一の量り売りほうれん草、1kg当たり2000円というお肉のような価格での評価を頂いている。にもかかわらず5時間程度でほぼ完売してしまった。しかし、今回は、完全に私の失態。準備する量が足りなかった。

◆生産者のこだわり(ストーリー)と生産物のスペック(データと体験)をお客さまに伝えることができれば、まだまだ「益荒男ほうれん草」は、多くの人の支持を得ることができる。あとは、このことを多くの人に伝える伝導師(エバンゲリスト)の育成が必要だ。

◆現状では野菜の専門家でも、「益荒男ほうれん草」の解説をするのは困難だ。なぜかというと、「益荒男ほうれん草」は私、藤原隆広が創り上げた創作野菜だから。早急に、これまでのコンテンツをまとめて、更なる「益荒男ほうれん草」に関する情報の発信を急がなければならない。

◆本日は、日本のお客様はもちろんのこと、英語のお客様、中国語のお客様ともなれない外国語でコミュニケーションをとることができ大変刺激的な一日を過ごすことができました。伊勢丹新宿店クイーンズ事業部青果売り場の小林店長をはじめ、鈴木さん、古賀さん、そして野菜ソムリエの小島さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。

◆新宿から東京まで、丸の内線で移動、東京駅17時44分発の秋田新幹線に乗り無事21時3分大曲駅着。外は一面真っ白な粉雪に包まれていた。

●今一番お勧めの「益荒男ほうれん草」のひとつが「ゴールデン」タイプだ。

●山吹色の葉色と葉柄基部のピンク色は、昔のほうれん草の品種を用いた「ゴールデン」タイプの特徴だ。

●「ゴールデン」タイプ一番の食べ方が、生でそのまま食べる「サラダ」。

●甘みを引き立てて食べるならば、さっと湯どおしして食べる「しゃぶしゃぶ」も悪くない。

●私も、お昼の食事の一品としてサラダで食べている。

●2019年1月。先日、ジャグロンズ安濃津農園太田圃場でスタッフ2人と3人で益荒男ほうれん草「アフロ」タイプを収穫していたときの出来事。

●庭師さんが圃場の隣の松の木を剪定していた。庭師さんの技術に興味を持ったので、声をかけてみた。今、古い葉っぱを取り除いてあげることで松の木が健康になるのだという。

●その庭師さんは、私のことを知っていて私のほうれん草を食べたことがあるという。庭師の方は名刺をくれた。平松秀治さんという平松造園の親方さんだ。

●以前、四日市近くの御在所SAで私のほうれん草を購入してくれたのだそうだ。 そして私のほうれん草の味が忘れられないという。記憶をたどると御在所SAに出店したのは2014年4月、5年前のことになる。↓

http://www.jagrons.com/archives/2013/04/post_1107.html

●5年ぶりに再開することになった益荒男ほうれん草のファンの一人、平松さん。今度、開催予定の直売会には必ず来てくれるという。

●ジャグロンズとしての12年間の継続の成果は、ほうれん草の味の記憶となって、案外多くの人の心の中に残っているのかもしれない。